
副業の税金の計算方法。所得税と住民税を実例で出す手順
副業の税金は、所得税と住民税で計算のしくみが違います。副業の所得をひとつ出したあと、2つの税率をそれぞれかける、この順番で進めれば迷いません。
私が実際に受け取っているASP報酬の数字を使って、計算の流れを最後まで書きます。
副業の税金は何を計算すればいいか
所得税と住民税は、もとになる所得は同じでも、税率のかけ方が違います。ここを分けないと金額がずれます。
所得税は累進課税で、所得が増えるほど税率が上がります。住民税は所得割10%の比例課税で、金額に関係なく同じ税率です。
計算の手順は5ステップ
| ステップ | やること | 使う数字 |
|---|---|---|
| 1 | 副業の収入を1年分集計する | 入金額の合計 |
| 2 | 必要経費を引いて所得を出す | 領収書・明細の合計 |
| 3 | 所得税率をかける | 国税庁の速算表(5〜45%) |
| 4 | 住民税の所得割をかける | 標準税率10% |
| 5 | 住民税の均等割を足す | 目安5,000円 |
この順番通りに進めれば、収入から税額まで一直線に出ます。
ステップ1〜2:副業所得はいくらになるか
副業所得は「収入から必要経費を引いた金額」です。経費を引き忘れると、実際より高い所得で計算してしまいます。
私が使っているASPのうち一社では、2021年5月から2026年5月までの5年間で2,271,200円の報酬でした。
年あたりに割ると454,240円です(2,271,200円÷5年、割り算で出した数字です)。
ここでは経費をゼロと仮定して、この454,240円を副業所得として次に進めます。
ステップ3:所得税はいくらになるか
所得税は、本業の給与所得と副業所得を合算した金額に、国税庁の速算表の税率をかけます。
税率は課税所得に応じて5%〜45%の7段階です。本業の税率区分が10%の会社員なら、副業所得454,240円に10%をかけて、45,424円が上乗せの目安です。
自分の税率区分は、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から所得控除を引いた数字を、国税庁の速算表と照らし合わせると分かります。
所得税の速算表(自分の税率を調べる表)
課税所得(本業+副業の合計から控除を引いた額)ごとに、税率と控除額が変わります。
| 課税所得 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円超330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
自分の課税所得がどの行に入るかを確認すれば、副業所得にかける税率が分かります。実際の納税額には、ここに復興特別所得税(所得税額の2.1%)が別途上乗せされます。
ステップ4〜5:住民税はいくらになるか
住民税は所得割が10%で、所得税のように税率が上がりません。同じ454,240円なら、10%をかけて45,424円です。
ここに均等割が加わります。均等割は自治体で多少違いますが、標準額は5,000円です。
合計すると、所得税45,424円、住民税45,424円、均等割5,000円で、目安は95,848円になります。
「20万円ルール」は所得税だけの話
副業所得が20万円以下なら確定申告は不要、というルールを聞いたことがあると思います。
これは所得税だけのルールです。住民税にはこのルールがなく、20万円以下でも申告が必要です。
所得税の確定申告をした場合、税務署から市区町村へ情報が回るため、住民税の申告は別途不要です。
20万円以下で所得税の申告をしないときだけ、住んでいる市区町村の役所に住民税の申告書を別に出します。提出先は税務課で、期限は3月15日が目安です。
経費を計上すると税金はどう変わるか
経費を引けば、税率をかける前の所得そのものが減ります。所得税と住民税の両方が下がるので、経費の集計は税率計算より先にやる意味があります。
私はAIのツール利用に30万円以上を使っています。副業のために使った分は経費にできるので、レシートや利用明細を残しておく必要があります。
アフィリエイトやコンテンツ販売が副業の場合、経費にできるものは主に4つです。
- ASP登録やサーバー・ドメインの費用
- AIツールの利用料
- 執筆や取材のための書籍代
- 打ち合わせにかかった交通費(仕事分だけ按分)
領収書や明細が無いと経費として認められないので、支払いのたびに残しておきます。
計算を間違えやすいポイント
- 収入と所得を混同する(経費を引く前の金額で計算してしまう)
- 所得税だけ計算して、住民税の申告を忘れる
- 均等割を計算に入れず、税額を少なく見積もる
- 本業の税率区分を確認せず、一律の税率で計算する
この4つを避ければ、大きなズレは出ません。
次にやること
まず今年の副業収入と経費を集計して、副業所得をひとつの数字にしてください。
その数字に所得税率と住民税10%をそれぞれかければ、今回書いた手順と同じ計算ができます。